さとやまで開催されたイベントの報告(2023年4月〜2023年5月)です。2019年2月以前はこちら
知って楽しむ野鳥の声♪野鳥の鳴き声、その謎と魅力(参加60名)
キビタキやホトトギスなどの夏鳥が市野谷の森にやって来る季節。今年は野鳥の鳴き声をテーマに講座を開催しました。講師は、中学3年生のときに日本野鳥の会主催の「鳴きまねコンテスト」で日本一になったことがある、井の頭自然の会代表の鈴木 浩克 先生。講座の初めに早速「キョキョキョ」とヨタカの鳴き真似を披露。まさにヨタカの鳴き声そのもので、みんな聞き入りました。以前は声と姿が取り違えられていた、ブッポウソウとコノハズクの鳴き真似のとき、コノハズクの鳴き真似に小学生の女の子がすかさず正答して、参加者を驚かせました。この後、鳥の“さえずり”と“地鳴き”についての詳しい解説、人間の耳(脳)は聞こうとした音だけを聞きとる機能を持っていること、鳥の鳴き声をカタカナで書き表すことの難しさ、鳥の“聞きなし”(例:センダイムシクイという鳥の声は「焼酎一杯ぐぃー」と聞こえる)などについて、とても分かりやすい説明が続きました。約90分間の座学の後は、市野谷の森の林縁を歩きながら野鳥を観察しました。天候が悪く、観察できた種数は少なく残念でしたが、参加者が通り過ぎた後の電柱にイソヒヨドリのオスが飛来したり、ハクセキレイがイモムシを捕えるところが見られたりしました。森の中からはヤマガラの声、遠くの空からはヒバリのさえずりも聞かれました。
"知って楽しむ野鳥の声♪"(おおたかの森センター ホール)
鈴木 先生による野鳥の鳴き声講座
市野谷の森の林縁で野外観察
市野谷の森の林縁で野外観察
市野谷の森の林縁で解説をする鈴木 先生
電線に停まったイソヒヨドリのオス
イモムシ(ガの幼虫)を捕えたハクセキレイ
電線に停まるスズメ
春の樹木(参加24名)
おおたかの森センターの周りや市野谷の森の林縁部を歩いて春の樹木の観察をしました。講師は、元・茨城県自然博物館の主席学芸員で「樹木博士入門」などの著書もある、小幡和男 先生。子供3名を含む24名が参加されました。この時期は樹木の花が咲き、新葉が一斉に伸びだす季節です。2月の冬芽の観察会で観察した樹木たちはすっかり姿を変えていました。イロハモミジの雄花と両性花、雌雄異株のコクサギ、アオキ、サルトリイバラ、雌雄同株のイヌシデの雄花と雌花、ウワミズザクラとイヌザクラの違い、クヌギやコナラの垂れ下がった雄花と小さくて目立たない雌花、コブシの冬芽から葉が展開する様子など、多くの樹木を観察しました。アカメガシワの伸びだしたばかりの新葉は赤い毛が密生していてザラザラしていますが、セロハンテープを貼って引き剥がすと、赤い毛が剥がれて緑の葉が現れたので、子供たちもビックリです。アケビとミツバアケビは同じアケビ科のツル植物ですが、花や葉の形は随分と違います。草本も含め、全部で33種類の植物を観察しました。
ルーペの正しい使い方の説明
実物とイラストでサクラの花を詳しく解説
アベマキの葉を観察
コクサギの葉の付き方を教えていただきました
林縁でいろいろな樹木を観察
林縁でいろいろな樹木を観察
イロハモミジ(雄花)
ウワミズザクラ
コクサギ(雄花)
コクサギ(雌花)
サルトリイバラ(雄花)
サルトリイバラ(雌花)
クヌギ(雄花)
コナラ(雄花)
コブシの新葉
アカメガシワの新葉
アケビ
ミツバアケビ