市野谷の森の紹介

市野谷の森は千葉県流山市の中央に位置する広さ約25haの雑木林です。つくばエクスプレスの流山おおたかの森駅から徒歩約10分の距離で、周辺では宅地開発が急激に進んでいます。
この森も元々は約50haの広さがありましたが、つくばエクスプレスの沿線開発のため3haを残して宅地開発される予定でした。しかしながら、幅広い市民の署名運動や「NPOさとやま」の前身団体である「流山自然観察の森を実現させる会」の行政との粘り強い交渉の結果、半分の25haを生態系を保全する都市公園として残すことになりました。

市野谷の森は周辺の農家が落ち葉や下草を堆肥として利用していた人工林の雑木林で、クヌギ、コナラ、イヌシデ、エノキ、ムクノキ、コブシなどの落葉広葉樹に一部シラカシ、シロダモなどの常緑広葉樹やスギ、ヒノキなどの針葉樹が混じっています。林床にはアズマネザサが繁茂していますが、林縁や林内の開けたところにはスミレやランの仲間など多種類の野草が季節ごとに花や実をつけます。森の樹木では、四季を通してシジュウカラ、エナガ、コゲラ、メジロなどの小鳥が見られる他、季節ごとにキビタキ、ルリビタキ、シメ、アオジなどの野鳥が渡ってきます。駅名にもなっているオオタカは、ときどき森の上空をゆったりと滑空している姿が見られます。

NPOさとやまでは、通常毎月第1日曜日にこの市野谷の森で野鳥、植物、昆虫などのテーマを決めて自然観察会を行っています。

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